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1.212018
家内労働者等の特例
こんにちは!
京都、宇治市のきさくな税理士のひらやまです。
連日、確定申告シリーズと題して、間もなく到来する確定申告について、お役立ち情報をお伝えしております。
本日のテーマは、『家内労働者等の必要経費の特例』です。
家内労働者等の必要経費の特例の概要
事業所得や雑所得が生じる商売をされている方は、原則売上から実際に支払った経費を差し引きして、年間の『儲け(所得)』を計算します。 しかし、「家内労働法に規定する家内労働者や、外交員・電力等の検針人など、特定の人に対して継続的に人的役務の提供を行う方」であれば、 65万円まで経費が認められるという制度です。家内労働法に規定する家内労働者とは?
家内労働法第2条第2項に次のように定義付けされています。この法律で「家内労働者」とは、物品の製造、加工等若しくは販売又はこれらの請負を業とする者その他これらの行為に類似する行為を業とする者であつて厚生労働省令で定めるものから、主として労働の対償を得るために、その業務の目的物たる物品(物品の半製品、部品、附属品又は原材料を含む。)について委託を受けて、物品の製造又は加工等に従事する者であつて、その業務について同居の親族以外の者を使用しないことを常態とするものをいう。家内労働といえば、おばあちゃんが裁縫など内職をしているイメージですね。 条文に記載されているとおり、物品の製造や販売などを業としている方から、労働の対価を得るために働くのですから、 たとえば、近所の方から裁縫を頼まれてお駄賃を得る、は、家内労働には該当しません。 また、規模が大きくなったとしても、同居親族以外の者を雇い入れたりすると、家内労働には該当しなくなります。
家内労働者等とは?
『家内労働者等の必要経費の特例』は、「家内労働者」に限定せず、「家内労働者等」として、少し幅を持たせています。 なので、「家内労働者」に限らず、電力等の検針人や外交員、さらに、シルバー人材センター、ヤ〇ハの音楽教室や某英語教室など、 特定の「委託者」に対して人的役務の提供を継続的に行っている場合は、この特例を使える場合があります。家内労働者等の必要経費の特例の留意事項
実際にかかった経費が65万円未満でも、65万円の経費が認められることは前述したとおりですが、 家内労働の他に、給与収入がある方は注意が必要です。 この特例は、給与収入にかかわる「給与所得控除」とあわせて、65万円まで控除できる制度ですので、 たとえば、給与収入が年間で90万円あった場合、 給与所得控除で65万円を使うため、家内労働者等の必要経費の特例で認められる経費は、0円となります。 給与収入がたとえば、30万円であれば、65万円-30万円=35万円分の必要経費が認められます。 一方、家内労働者等の必要経費の特例を使って申告する方が、青色申告者であれば、「青色申告特別控除」の65万円をあわせて使えるか否かということが考えられます。 青色申告者の代表的な特典の一つ、「青色申告特別控除」については、以前のわたしのブログをご参照ください。 結論から申し上げると、青色申告特別控除の65万円もあわせて使うことができます。 おさらいですが、青色申告特別控除の要件は次のとおりとなっていました。家内労働者等の必要経費の特例の65万円と青色申告特別控除の65万円はダブル適用できますので、 あわせて収入が130万円まで、所得税の負担は生じないこととなります。 内職をされている方など、この規定の適用の有無については、専門家をとおしてご確認のうえ、確定申告しましょう^^ 本日はこのあたりで。 ひらやま税理士事務所では、平成29年分の確定申告の受付けを開始しております。 早期割引制度や無料の訪問相談もございますので、ぜひご利用ください^^(1) 不動産所得又は事業所得を生ずべき事業を営んでいること。
(2) これらの所得に係る取引を正規の簿記の原則(一般的には複式簿記)により記帳していること。
(3) (2)の記帳に基づいて作成した貸借対照表及び損益計算書を確定申告書に添付し、この控除の適用を受ける金額を記載して、法定申告期限内に提出すること。