こんにちは!!
京都、宇治の
きさくな税理士のひらやまです。
朝、夕と物凄く冷え込んでいます。
私の事務所は、太陽が丘(正式名称:京都府立山城総合運動公園)の向い側にあるのですが、
山のほうから降りてくる車を眺めていると、積雪5センチくらいの車が結構走ってたりします。
ほんの少しの距離なのですが、山側では雪が降っているようです。
さて、本日のテーマですが、
『青色申告特別控除』についてお伝えしていきます。
前回の
私のブログで、青色申告には白色申告にはない、税金の特典が多くありますとお伝えしましたが、
その代表的なものが、今回のテーマとなります。
青色申告特別控除
一言で言うと、
『儲け(所得)』から
65万円又は10万円を差引きしてくれる制度です。
『儲け(所得)』とは、売上から経費を差引した利益をいいます。
そんな、お得感のある青色申告特別控除ですが、
勿論無条件に引いてくれるわけではありません。
65万円と10万円だったら当然65万円を引いてほしいものです。
ご察しのとおり、65万円のほうが、条件面は厳しくなります。
65万円控除の要件
まず、事業を営んでいることが前提であるので、お店などの商売をされている方(事業所得者)と不動産の賃貸などで生計をたてられている方(不動産所得)
のいずれかであることが大前提です。
事業所得者はよいのですが、不動産所得者は、その不動産の賃貸などが、事業的規模なのか否かで、
65万円控除を使えるか使えないかに分けられます。
事業的規模とは、簡単にいうと、その収入でご飯を食べているか否か・・・
ということになるのですが、一つの指標として、
「5棟10室基準」というものがあります。
ここでは説明を割愛しますが、不動産所得者の場合は、事業的規模がポイントになってくるため、
専門家などにご相談ください。
次の要件は、複式簿記によって記帳されているかです。
単式簿記などの、簡易的な簿記による記帳では、65万円控除は認められません。
最後の要件は、確定申告書に貸借対照表と損益計算書を添付して、さらに、
青色申告特別控除の金額を記載して、期限内に申告書を提出しないといけません。
いかがでしたでしょうか。
不動産所得者であれば、事業的規模が特にポイントで、
事業所得者であれば、簿記の知識があるか否かが重要です。
10万円控除の要件
この控除は、上の「65万円控除」に該当しない方が、受けられる控除金額です。
なので、単式簿記や不動産が事業的規模でないなどの方は、10万円控除となります。
そう、青色申告者であれば、最低でも10万円控除ができます。
事業所得者兼不動産所得者の場合
不動産所得では、事業的規模に該当しないですが、
青色申告をしている場合は、65万円か10万円のどちらの控除額になるの?!
という、質問が結構あります。
この場合は、事業所得と不動産所得の合計で、65万円まで控除できます。
順番は、不動産所得からまず65万円を控除します。
もし、不動産所得で、65万円が引ききれなければ、次に事業所得から控除していきます。
控除には順番がありますので、ここがまた税法ではややこしいところですね。
修正申告があった場合の青色申告特別控除の取り扱い(やや難)
期限内に青色申告特別控除額を記載した申告書を提出します。
後日、税務署から調査があり、修正申告になったとしましょう。
前提として事業所得者で、
期限内申告の青色申告特別控除前の所得金額:40万円
青色申告特別控除:40万円
修正申告の青色申告特別控除前の所得金額:70万円
当初申告では、40万円の青色申告特別控除の金額を記載して申告していました。
修正申告があり、所得が70万円となったので、青色申告特別控除を40万円→65万円にしたいものです。
現行はこれが正解となります。
修正申告で、65万円まで青色申告特別控除を使えます。
ところが、平成22年以前は、アウトだったのです。
当初申告で申告した青色申告特別控除40万円までしか使えなかったのです。
このように、納税者有利な改正も年々行われています。
本日はこのあたりで。
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