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平成30年分の法人税申告の留意点

こんにちは! 京都、宇治市のきさくな税理士のひらやまです。   確定申告も終わり、すっかり桜の季節到来となっています。 正月が明けると気づけば春、というのが税理士会の通例でもあります。 さて、本日は、間近に迫っている3月決算法人申告の改正や留意点をお伝えしてまいります。 個人確定申告が終わった途端に次は3月決算法人の申告となるため、頭の切り替えが難しいところです^^;  

役員給与等の見直し

  法人税法上、役員さんの給料については、厳しい取り扱いが定められています。 今期は儲かったから給料をあげよう! 今期は赤字が出そうだから給料を下げよう! このように、役員さんの給料が会社の利益操作に使われると、国としては法人税の税収があがらなくなります。 役員さんの給料は、取締役会又は株主総会の決議を経て、金額が決めるのですが、家族経営の会社では、好き勝手に金額を決められることができるので、税法上も縛りが厳しくなっています。 税法上は、役員さんの給料が次のいずれかに該当しないと、経費としては認められなくなっています。 他にもありますが、代表的なものをとりあげています。    

定期同額給与

定期同額給与とは、読んで字の如く、毎月同額の給料を支払う方法です。 今までは役員さんの額面金額が毎月同額であることが要件でしたが、平成29年の税制改正により、税金や社会保険料を差し引きした、いわゆる手取り金額が毎月同額であれば 定期同額給与に該当することとされました。 この改正は、平成29年4月1日以後の決議で支給する給与から適用されています。  

事前確定届出給与

事前確定届出給与とは、あらかじめ決められた支給時期に決められた支給額を定めて、その定め通りに支給される役員さんの給料を言います。 平成29年改正により、株式などの現物給与で確定した「数」の支給も事前確定届出給与の対象に加えられています。    

欠損金の繰越控除制度の改正

  なにやら難しい名前ですが、簡単に言うと、会社の赤字を翌年以降に繰り越す制度です。 会社に赤字が出たら法人税は勿論0円です。 この規程は、その赤字額を翌年以降も繰り越して、翌年以降に黒字が出たときに、相殺ができるものです。 たとえば、前期の赤字が100万円、今期の黒字が80万円のときの今期の法人税は次のとおり、0円となります。 今期の黒字80万円-前期の赤字80万円(100万円>80万円 ∴80万円) よって、所得(儲け)金額が0円となるため、法人税も0円です。   さて、この赤字の繰越制度ですが、平成27年の税制改正、平成28年の税制改正により、平成31年3月期決算からは10年間赤字を繰り越せるようになります。 また、中小法人(資本金1億円以下の法人他)については、先の例では、前期の赤字を100%控除できました。 しかし、中小法人以外の法人は、平成30年3月期決算では、黒字の55%が控除限度額となりますのでご留意ください。   本日はこのあたりで。

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