こんにちは!
京都、宇治市の
きさくな税理士のひらやまです。
今日から5月、今年も半年近くが過ぎようとし、世間はゴールデンウィーク真っ只中ですね。
わたしの事務所近くの太陽が丘でも毎日のようにイベントごとがあるせいか、道路が混雑しています。
さて、本日のテーマですが、近年、国をあげて力を入れている
「事業承継」について、できるだけわかりやすく解説していきます。
そもそも事業承継って何なの?
事業承継とは、読んで字のごとく、会社の経営を次の代(後継者)に承継することを言います。
中小企業にとって、オーナー社長の経営への影響力は大きく、会社=オーナー社長と言っても過言ではなく、その会社の強みでもあります。
そんな中小企業ですが、我が国では現在、この事業承継について数々の問題があります。
我が国の企業は、大中小と様々な企業が存在していますが、
一般的に中小企業と言われる企業が、なんと99%を占めています。
日本の企業はほとんどが、中小企業だということになります。
新聞やメディア等でよく聞く名前の企業は、大企業がほとんどですが、その大企業には多くの中小企業がぶら下がっています。
そんな中小企業について、
今後10年間で、70歳を超える経営者の数は、約245万人とも言われています。
また、日本政策金融公庫総合研究所が2016年に行った調査によると、調査対象企業4,000社のうち、60歳以上の経営者の約半数が廃業を予定している統計があります。
廃業予定の理由として、後継者問題が、約28%となっており、いかに事業承継が重要な課題となっているかがわかります。
このままでは、中小企業の廃業が急増して、日本経済に大きな影響を与えることは火を見るよりも明らかです。
我が国が直面している事業承継問題には、人的問題や財務的問題など、さまざまな問題がありますが、その中の財務的問題、とりわけ、税制面について以下解説していきます。
事業承継税制の概要
我が国の事業承継については、数多くの問題を抱えていることは上で説明したとおりですが、
税制面でも平成21年に
「事業承継税制」と名うって、新たな制度が創設されました。
ところで、事業承継税制とは言いますが、事業承継するにあたって税金面からどのような優遇があるのか?という質問があります。
事業承継税制とは、具体的には中小企業の株式の移転についての課税関係を言います。(M&Aなどもあります)
中小企業と言っても株式会社であれば、上場会社のように株価というものが存在します。
しかし、上場会社の株式については、朝刊にも掲載されているように、株価が公開されていますが、
中小企業については株価は公開されていません。
だからと言って中小企業の株価は0円・・・というわけにはいきません。
計算して1株当たりの株価を算出します。
そして、この株価のある株式を次代の後継者に移転するのですが、当然株価があるということは、経済的価値があるということになるため、株式の移転により課税の対象となってくるわけです。
事業承継税制では、このように経済的価値のある中小企業の株式を移転する際に、課税関係が生じるのですが、
一定の要件を満たしたときは、本来課税される税金が猶予(繰延べ)される税制となっています。
続きは次回以降で。。。