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軽減税率制度と消費税の今後の改正の予定

こんにちは!   京都、宇治市のきさくな税理士のひらやまです。   7月に入り、早くも今年も半年がたちました。 毎年感じるのですが、時間の流れるスピードが年々早くなってきている感じがします^^;   さて、本日は残すところ3ケ月を切りました、消費税の軽減税率について今後の改正(予定)も含めてお伝えできればと思います。   軽減税率については、ちまたでも結構な頻度でセミナーや研修会が行われ、ある程度の知識は浸透してきているものと思います。 知識のある方は、おさらいも含めてご覧になって頂ければと思います。 なお、「できるだけわかりやすく」をモットーにしているため、可能な限り専門用語は省いて説明しています。 深度の深い内容については、適宜割愛させて頂いておりますのでご了承ください。    

今後の消費税の改正のスケジュール

   

請求書等保存方式

令和1年9月30日まで

         ⇓

区分記載請求書等保存方式

令和1年10月1日以降

         ⇓

適格請求書等保存方式

令和5年10月1日以降

  専門用語はできるだけ使わず・・・と言っておきながら、最初から専門用語となりました(笑) しかし、これらの用語は、今後頻繁に耳にすることがでてくるものと思われるため、知っておいても損はありません!    
請求書等保存方式
  現行の消費税は「請求書等保存方式」が採用されています。 読んで字の如く、請求書や領収書などを保存していればOKというものです。   最近、経済産業省中小機構のコマーシャルで、「仕入税額控除」という言葉が出てきていますが、その「仕入税額控除」を受ける要件が、請求書等の保存となります。 しかし、「仕入税額控除」の意味をわかる方がはたしてどれくらいいるのか疑問に思います^^;   消費税の計算や「仕入税額控除」について知りたい方は、以前の私のページでも解説しておりますのでよければご覧ください。     消費税の計算での有利判定は?    
区分記載請求書等保存方式
  今年の10月1日に軽減税率が導入される(予定)と、8%10%の複数税率になります。 経理上今までは、単一税率(8%)であったため、上の「請求書等保存方式」により、請求書や領収書などの保存さえしていればよかったのですが、複数税率になるとそうはいきません。   具体的には、税率ごとに区分して経理を行っていく必要があります。 後述しますが、10月1日から4年間は、簡素な方法の「区分記載請求書等保存方式」が認められますが、令和5年10月1日以降は、「適格請求書等保存方式」で、俗に言う「インボイス方式」による経理が求められます。   さて、「区分記載請求書等保存方式」ですが、現行の請求書等の記載事項に次の2項目を加えることが求められます。    
1.軽減税率8%の対象売上がある場合にはその旨 2.税率ごとの合計額
  なお、受け取った請求書等に1や2の記載漏れがある場合は、受け取った側で追記ができるようになっています。     参考までに、現行の請求書等の記載事項は下記が必要となっています。
a.請求書の作成者の名前 b.取引年月日 c.取引の内容 d.取引金額 e.相手方の名前
  区分記載請求書等保存方式の記載例等は、検索していただくとたくさん出てくると思います。 最も多い例としては、軽減税率対象品目に「※」マークが付されているものでしょうか。 そして欄外に、「※は軽減税率対象品目である」と記載されています。   合計欄に、10%対象の合計と8%対象の合計を記載することも勿論忘れてはいけません。    
適格請求書等保存方式
  消費税改正の最終的な着地点は、ここにあると言われています。 俗に言われている「インボイス制度」というものです。   「インボイス制度」とは簡単に言いますと、税務署に申請して、登録を受けた事業者だけが発行できる請求書で、登録を受けた事業者から仕入等を行った場合だけ「仕入税額控除」ができるというものです。 逆に、登録を受けていない事業者からの仕入等は、「仕入税額控除」が原則(経過措置は割愛)できないというものです。   「仕入税額控除」は、消費税が安くなるほうに働きますから、仕入業者は取引先が、インボイスの登録事業者であるか否かを確認することは火を見るより明らかでしょう。 インボイスの登録事業者ではないと、取引をしてくれなくなる。。。 といったことも十二分に考えられます。   インボイス制度が導入される日以降に開業される事業者の方は、起業後すぐさま消費税の課税事業者となるケースが増えるでしょう。  

軽減税率の対象品目

   
〇 酒類及び外食を除く飲食料品の販売 〇 定期購読契約に基づく新聞の販売
  説明は不要でしょうか。 新聞やメディア等でも盛んに取り上げられているものです。      
酒類及び外食を除く飲食料品の販売
  店内飲食・出前・土産販売を行っている飲食店に例えてみましょう。   椅子や机等で飲食をするものが外食と定義付けられているので、店内飲食は軽減税率の対象にはならず、10%となります。 一方で出前や土産は、外食ではないので軽減税率の対象となり、8%となります。 中にはケータリングを行っている飲食店もありますが、こちらは外食扱いとなり、10%となります。   次に、軽減税率の対象となる飲食料品の定義ですが、「食品表示法に規定する飲食料品に該当するもの」となっています。 例えば、医薬部外品の栄養ドリンクは、食品表示法に規定する食品には該当しないため、10%となります。 一方で健康食品は、食品表示法に規定する食品に該当するため、8%となります。 実際問題、これらを判別するのは難解ですので、購入したスーパーなどのレシートで確認することとなるでしょう。   酒類では、ビールや焼酎などはいわゆる酒類に該当するため、10%となります。 軽減税率における酒類の定義は、酒税法による酒類で、アルコール分1%以上の飲料を言います。 従って、ノンアルコールビールはアルコール分1%未満で酒類に該当しないため、8%となります。      
定期購読契約に基づく新聞の販売
  軽減税率の対象となる新聞は、定期購読契約によって週2回以上発行されるものに限られます。 上記を満たせば、スポーツ新聞や業界紙なども8%となります。   一方で、駅のキ〇スクなどで購入する新聞は、定期購読契約に基づくものではないため、10%となります。     このように、8%10%が混在していくようになるのですが、いずれは慣れてくるのでしょうか。 頭で覚えようとしてもなかなか複雑でややこしいものです。。。     次回は、軽減税率を見越してレジ等の軽減税率対策補助金についてみていきたいとおもいます。   レジ等の軽減税率対策補助金のブログはこちら   本日はこのあたりで。

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